理事長コラム『一枚の写真』
2020年2月13日(木)
先日、実家で偶然一枚の写真を見つけた。
家族で撮った昔の旅行写真で、中学生の自分とともに若い父や母も写っている。
懐かしさについ見入ってしまったが、しばらくしてあることに気がついた。
年を数えると写真の中の父は、ちょうど今の自分と同じ年齢ということになる。
しかし写真に写る父は、当時の自分が抱いていた印象とは異なり、意外なほど若々しく見えた。
さらに髪形は幾分違っているものの、顔つき体つきが今の自分とそっくりであることに驚いた。
たった一枚の写真でも、懐かしさや意外な発見があり、忘れていた楽しい思い出を運んで来てくれる。
当院が患者様との写真撮影の機会をたくさんご用意したいと考える理由もここにある。
ところがその写真撮影も、「いつでもどこでもご自由に」とは言いづらくなってきた。
SNSなどネット上に公開された写真から思わぬ被害にあってしまったとか、ただ写りこんだだけでトラブルに・・などというニュースを耳にすることも多い。
当院でもヒヤッとするような経験がないわけではない。
本音を言えば写真くらいは余計なことなど考えず撮りたいし撮っていただきたい。
でもそうとはいかない世の変化に寂しさを感じつつ、ルール作りに着手している。