理事長コラム『留学生』
2019年5月13日(月)
この春から4人の留学生を受け入れている。
きっかけは、病院の将来像を議論したことに始まる。
今のところ良き人材に恵まれている当院も、
到来しつつある深刻な人手不足社会と無関係ではいられない。
そこで、今のうちから広い視野で可能性を探っておきたいと考え
昨年フィリピンを訪れた。
驚いたのはフィリピンの人々の家族に対する思いの強さ、
そして若い女性の働くことへの熱意であった。
高齢者ケアという仕事との相性、
そして当院が大切にするサービスマインドとの親和性は予想以上に高そうだ。
そんな好印象を持っていたところに優秀な学生とのよいご縁もあり、
まずは留学生として受け入れることからスタートした。
さて、新たな試みが始まって数週間、
さっそく嬉しいエピソードが聞こえてきた。
世話役の職員とともに手続きに郵便局を訪れたときのこと。
待合室でお年寄りに席を譲る彼女たちのあまりに自然な振る舞いに、
職員はもちろん居合わせた周囲の方々までもが感心し、
思いがけなく会話の輪が広がったそうだ。
また研修中の素直で一生懸命な姿にふれ、周りの職員が初心にかえると言う。
留学生である彼女たちから、私達もまた学ぶことが多いと気づかされている。