理事長コラム『働き方改革』
2017年7月29日(土)
高齢者介護の業界は長らく人手不足に悩まされてきた。
当院も例外ではなく人材確保には苦労してきた歴史がある。
私たちの主戦力は女性であり、
それぞれ家に帰れば妻や母、娘としての役割が待っている。
勤務日を希望できる仕組みや2週間の連続休暇制度、
残業ゼロへの取り組みなどはどれも職員確保のための工夫の産物である。
その結果、平均勤続年数は看護師11年、介護職員10年と
業界の平均を大きく上回る現状となっている。
質の高い人材こそが質の高い医療介護サービスの源であるが、
良い待遇なくして質の高い人材の確保は難しい。
更なる良き待遇に向けて多様な働き方を許容し、
慶友版「働き方改革」を進めようとしているが、簡単ではない。
例えば、同じ地域のお母さん職員が多いので
子供の学校行事や土日には休みの希望が重なる。
一方、患者様のお世話は24時間365日待ったなし。
「出勤者が少ないから食事介助は明日に」というわけにもいかず、
病棟師長は勤務組みの苦労が絶えない。
人手不足が加速する近い将来も
「豊かな最晩年」を支えるためにどう改革を進めるか。
職員と一緒に知恵を絞っていきたい。